FAQ|トランスジェンダーの生き方編

トランスジェンダーに対するよくある質問に答えてみました

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Q13 トランスジェンダーはどのように性別を変えますか

身体的な性別移行には男性化や女性化をもたらすホルモン療法、手術療法などがあります。その他に、名前や服装、髪型、周囲からの扱われ方を変えるなどの社会的な性別移行があります。社会的な性別移行ができれば身体的治療をしなくてもよい当事者もいれば、身体的治療が重要である当事者もいて、個人差があります

Q14 性別を変えることは不幸な生き方ではないでしょうか

性自認は個人の意思で選択・変更することはできません。トランスジェンダーの人にとっては、性自認にもとづいて生きることはストレスが減り、豊かな人間関係を築き直し、はじめて自分の人生を生きているという実感が味わえるなど、肯定的な側面があります。

Q15 トランス女性はお化粧やスカートが好きな男として生きればよいのではないでしょうか

性自認は個人の重要なアイデンティティであり、単にどのような服装を好むのかとは異なります。トランス女性がみんなお化粧やスカートなど、いわゆる典型的な女性の装いを好むとは限らず、トランス男性がみんな子どもの頃からサッカーや外遊びを好んでいるわけでもありません(メディアなどでそのように描かれることがありますが)。ひとくちに男性や女性といってもさまざまであるように、トランス女性やトランス男性の服装の好みもさまざまです。

Q16 手術をしてペニスを除去してから女性と認めるべきではないでしょうか

日本精神神経学会の「性同一性障害に関する診断と治療のガイドライン」では、身体的治療を希望する者は、治療を行う前に移行先の性別での生活を行ってみる(実生活経験=RLEを行う)ことが推奨されています。トランス女性であれば女性として、トランス男性であれば男性として生活がある程度できるようになってから本人が希望する場合に性別適合手術を受けるということです。手術を受けないと移行先の性別として認めないというのでは、そもそもガイドラインとも矛盾しますし、だれも性別移行できなくなってしまいます。

 Q17 男とか女とか関係なく、その人らしく生きればいいのでは 。どうして性別を変えようとするのでしょうか

私たちの社会は、あらゆる場面で性別が問われ、どの性別と認識されるかによって人間関係が変化しうるものです。「男も女も関係ない」と言い切ってしまうのには、性別はあまりに個人を構成する要素として大きな部分を占めています。「その人らしく生きる」には、その人の性自認がきちんと尊重されていることや、身体違和が緩和されていることなどが重要です。

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